小さいおばさんのゲームとホラーな日常。

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【お知らせ】2023/12/06 「その他」に「コメントについて」を追記しました。

#354 『来る』とオバケより怖い現代社会の闇【映画】

#44以前はアメブロで投稿していたものです。

こんにちは、アラサー子なし専業主婦みくろです。

先日、ホラー映画『来る』を観ました!

 

来る

 

原作は『ぼぎわんが、来る』

第22回日本ホラー小説大賞受賞ということで、映画化の前に本を手に取ったことはあったんですが、何やら女性(特に既婚者)には胸糞悪い展開が多いという評価を見てしまって躊躇(´ε`;)

 

結果、映画から先に観ることになりましたが、評判通りめっちゃ胸糞悪いですね(笑)

映画でこれなら原作はもっとえげつないんじゃないかな(^o^;)

 

仕事も家庭も順風満帆な田原秀樹は、妻・香奈や娘・知紗との幸せな日常をブログに書き、誰もが羨む生活を送っていた。

そんな他者からの理想像とは裏腹に、どんどんかけ離れていく虚構と現実、壊れていく家庭、幼少期より恐れていた"あれ"の存在が近付いてくる…。


映画『来る』【ロングトレーラー】

 

視点が変われば…

原作もそうらしいですが、この作品は3部構成になっていて、最初は"あれ"と因縁のある夫・秀樹、次が妻・香奈、そして最後がこの夫婦から相談を受けるオカルトライター・野崎の視点になります。

 

これ映画だとどうしても客観的に全部見えちゃうので夫婦の溝が初めから浮き彫りになっているけど、同じ出来事でも夫視点なのか妻視点なのか、語り手が変わると全く違う印象の話になると思います。

 

そういう意味では明らかに小説向けなので、映画は原作からの変更点が結構あるようですし、映像にするのがかなり難しい部類の作品だったんでしょうね。

"あれ"の正体も映画では曖昧ですが、原作ではしっかり詳細が語られるらしい…?

 

本当は原作を先に読むのがいいんだろうけど、私のように迷っちゃうな~という人は映画を先に観て、細かい点の補完として原作を読むのもいいと思います!(私はそうします♪)

 

現代ならではのホラー

ストーリーとしては、冒頭で述べたように怖いというより胸糞悪いです(笑)

というのも、"あれ"の存在はもちろん怖いんですが(やたら強いし)、それよりも現代社会の闇というか、情報過多による理想の押し付けマウントの取り合いが何より恐ろしい話なんですよね。

 

特に結婚や育児についてなど、ブログやSNSに書く人が増えて、受け手は自分と比べて一喜一憂、書き手は書き手で良い部分だけ切り取って貼っていく。

 

映画では秀樹が最初から実行する気はなく嘘をつらつら書いていたのか、実際できてるかは置いといてある程度は本心だったのか、その部分が読み取れなかったんですが、他者からのイメージに溺れていく様は現代ならではのホラーだなあと思いました。

 

このブログにしたって私の文章から受けるイメージは人それぞれ違うでしょうし、そのイメージを気にしすぎて身近な人を大事にしないのはダメですよ~みたいな風刺的な意味も感じます。

 

そういう意味では妻である香奈の言い分もかなり主観的なので、やっぱり口では語られない本心が知りたいですね~(゚д゚)

うーん原作が楽しみ!

 

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