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【お知らせ】2023/12/06 「その他」に「コメントについて」を追記しました。

#1461 『アメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』(シーズン11)ネタバレあり感想と考察【海外ドラマ】

#44以前はアメブロで投稿していたものです。

シーズン10『アメリカン・ホラー・ストーリー:2つの物語』についてはこちら↓

mischwarz.hatenablog.com

 

こんにちは、みくろです。

先日、海外ドラマアメリカン・ホラー・ストーリー:NYC』(シーズン11)を観ました!


迫る闇

 

2022年公開。

今回の舞台は1980年代のニューヨーク。

 

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1981年、ニューヨークではゲイだけを狙った連続殺人事件が発生していた。

しかし、ゲイへの差別からニューヨーク市警はまともな捜査をせず、彼らの悲痛な訴えも空しく被害は広がるばかりであった。

 

記者であるジーノは、恋人で警察官のパトリックがカミングアウトをしないどころか、仲間たちが殺されていくのを黙って見ていることに怒りを感じていた。

警察が当てにならないならと、ジーノは独自に捜査を始めるのだが…。

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今回はキャストもがらりと変わり、女性陣がほとんど脇役、ラスト10分は台詞なしと、シリーズの中でもかなりの異色作ではないかと思いました。

 

そもそもアメホラ自体が異色なんだけど、今作は特に美的センスも含めてかなり印象的で、シーズン11にしてまだこんな引き出しがあったんだとライアン・マーフィーとブラッド・ファルチャックのコンビには毎回驚かされる。

 

そして今作、シリーズで一番怖かった

何がどう怖いかはネタバレになるので後述しますが、話が進むにつれてオープニング映像から怖くなった(-_-;)

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アメホラは本当にどのシーズンも大好きなんだけど、シーズン11はとにかくかなり印象に残りましたね。

最初は正直「何だこりゃ!」って描写も多かったんだけど(笑)、最終的には一周回ってそれが恐怖だったり美しさに変わって、とにかくラスト2話はいろんな意味で衝撃だった…。

 

ネタバレあり感想・考察

※以下、ネタバレ含みます。

 

今作はゲイ差別を根幹とした連続殺人事件と世界初のHIV感染が並行して描かれているんですが、差別や殺害という目に見える恐怖と、ウイルスという目に見えない恐怖が複雑に絡み合っていてさすがの一言。

 

特にジーノは自分の体に起こっている変化を敏感に感じ取っていたけど、それがゲイ殺人による恐怖や不安なのか、パートナーに対する不満なのか、取り巻く環境によって全員がその異変に気付けなかったんですよね。

 

当時はHIVがまだ知られていなかった頃だから作中の人物らが気付かなくても仕方ないんですが、視聴者はわりと序盤で「あっ…」て気付くから、感染者がどんどん広めてしまっているのを見なくてはならないし、それが幸せなカップルであればあるほどキツい。

 

HIVに感染した人にだけ見えるマスクの男がいて、最初はちょっと笑っちゃうというか、格好が格好だけに滑稽さも感じたんだけど、彼はたぶん自分が死に近付いていることを無自覚に感じている人間の恐怖や不安を具現化した存在なんですよね。

 

死神や処刑人のようにも見えるし、ウイルスそのものを擬人化したものと解釈する人もいるかもしれない。

 

ただ最初は訳が分からなかったその存在も、ラスト2話では逆に救いのように見える瞬間もあったり、最終的には今作の象徴としてかなり印象に残りました。

 

発症しつつもジーノとアダムが数年間生き残ったのは、ファイア島で一度あの男を撃退しているからなのかな?

本人の体質とかで進行に差があるのかもしれないけど、少なくともジーノはあの段階で結構体調を崩していたし、他の人達より長く生き延びた理由はあそこしか考えられないんですよね。

 

だとするとやっぱり必ずしも恐怖だけを具現化した存在ではないような気もするし、そこが具体的に描かれなかったのも逆に良かったと思う。

 

ラスト2話は本当に美しかったし怖かったなー…。

アダムのあの表情で終わってしまうというのが全てを物語っていましたね。

 

やっぱりアメホラはすごい!シーズン12も楽しみです。

 

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