#1424 『のぞきめ』ネタバレあり感想と考察【映画】
#44以前はアメブロで投稿していたものです。
こんにちは、みくろです。
先日、映画『のぞきめ』を観ました!
2016年公開、原作は三津田信三さんの『のぞきめ』。
板野友美さん主演。
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テレビ局の製作部で働く彩乃は、残業をしていたある日、帰宅してしまった報道部の代わりに不可解な死を遂げた青年の事故現場を取材することになる。
その後も気になり現場を訪れる彩乃だったが、そこで死亡した青年の恋人・和世に出会う。
和世の話によると、彼とは大学のサークルが同じで、とある山で合宿して以来、何者かに覗かれる気配を感じるという。
自分も彼と同じようになるのではと怯える和世だったが、彼女らが訪れた山には恐ろしい過去があり…。
三津田信三さんの小説は大好きなんだけど、この映画はストーリーの改変が多いのと、若干テンポが悪い。
ホラー映画としては少し時間も長めなので、説明的な部分も多くて途中でダレやすいかも。
怪異の特徴である「眼」の演出は良かった。
隙間から見ているのも怖いし、それがだんだん開いていって最後にカッ!となるのがだんだん癖になります(笑)
ホラー映画好きさんにはそこそこオススメできますが、三津田信三さんのファンからするとやっぱり「そうじゃない」感はあるかも。
ネタバレあり感想・考察
※以下、ネタバレ含みます。
ずっと怖い雰囲気はあるんだけど、実際に主人公である彩乃が怪異を体験するのは本当にラストだけなので、どこか他人事感があって没入できない。
そもそも彩乃が今回の件に執着する理由も曖昧で、たしかに慣れない身で悲惨な事故現場を取材して気になるのは分かるけど、和世の家にまで行くか…?と。
報道部の上司から話があったとはいえ、あれじゃ単独で勝手にやっているように見えるし(実際赤の他人である自分の恋人連れて行ってるし)、その辺りの理由付けが中途半端だから違和感があった。
怪異の元凶となった六部殺しについては、三津田信三さんお得意の民俗学や忌まわしい風習が発端になっていて、映画版でもそこまで改変されていなくて良かった。
だからこそ、三津田信三さんが掲げる「ホラーとミステリの融合」を映画でも実現して欲しかったなあ。
ただ「眼」の表現は本当良かったですね。
覗いているアップのところだけじゃなく、子どもの顔でもしっかりカッ!てなってたので怖かったです。