#1223 『賃走談 1号車』ネタバレあり感想と考察【映画】
#44以前はアメブロで投稿していたものです。
こんにちは、みくろです。
先日、『賃走談 1号車』を観ました!
2014年製作。
タクシーにまつわるオムニバスホラー4話収録。
舞台がタクシー限定でそこまで話を広げられるのかなあと思っていたんですが、それぞれ被る事なくストーリーに違いがあって面白かったです。
タクシー怪談などでよく聞くあるある話かと思いきや、どのお話も必ず一捻りしてあって新鮮でした。
監督が『Not Found』シリーズの古賀さんという事でなるほど納得。
この手のジャンルでありがちなキャストさんが棒読み等もほとんど無く、ちゃんとした(?)俳優さんばかりで演技力も良かったです。
一話一話は短いながらもしっかりしたオチがあってストーリーも面白かった。
たまたま目について何気なく観た作品でしたが、予想以上に良作だったので第2弾も観てみようと思います!(^O^)
オムニバスホラー好きさんは間違いなく楽しめると思うのでオススメです♪
ネタバレあり感想・考察
※以下、ネタバレ含みます。
「手形」
運転手さんの鬱々とした日々がリアルに表現されていた。
実際かなりストレスの多い職業だと思うし、お客さんの嫌な会話とか全部聞こえちゃいますもんね。
オチはあるあるかもしれないけど、そこまでの過程がすごく良かったと思います。
「犬」
今作で一番好きな話でした。
居眠り運転をして何かを轢いてしまう、その日以降犬の祟りが…からのあのオチが良かったです。
ずっと死体が見つからなかったのかとかいろいろツッコミどころはあるんだけど、短編ならではの分かりやすいドンデン返しが個人的には好きでした。
でもこれってたぶん人も犬も同時に轢いてしまったんじゃないかと思うんですよね…。
だとしたら散歩中だったんだと思うので、犬が飼い主さんの死を知らせようとしていたとしたらめちゃくちゃ切ないお話にもなると思います。
「歪み」
ギャグっぽい流れもあるんだけど、実は一番怖いんじゃないかと思う話。
所謂ループ系ですが、乗ってくるお客さんの癖が強いのと、こちらがどんな対応をしても結局同じ言葉しか返ってこないのが怖いですね。
乗せずに無視して通り過ぎるっていう選択肢はなかったのかなあ。
そうしてもまた手を上げて立っている所に戻ってしまうのか、死ぬ以外に抜け出せる方法がなかったのか気になります。
「11号車」
最後に一番ホラーらしい演出でオムニバスとして話順も考えられているなと思った。
このお話はもう単純にホラーらしい展開をただただ純粋に楽しむものかと思います。
運転手さんや乗ったお客さんは関係なく、タイトルの通り11号車に何かあるんでしょうね。
たぶん1話目「手形」の車だと思うんですが、あの事件があったからこうなったのか、元々何かある車だったからあの事件があったのか、考察の余地があるところも良かった。