こんにちは、みくろです。
昨日、O・ヘンリーの短編集『1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編』を読み終わりました!
海外文学が好きじゃないとご存知ない方も多いかもしれませんが、O・ヘンリーは主に1990年代の初めに活躍したアメリカの小説家です。
短編の名手でして、あの有名なヘミングウェイよりも一世代前の、アメリカ文学の基礎を作った人物の一人。
O・ヘンリーの短編って本当に素晴らしくて、無性に読みたくなる時があるんですよね。
新潮文庫の方の短編集は前に読んだことあったので、今回は光文社の方を読んでみました(*^^*)
当時の日常を見てるようで楽しい
O・ヘンリーといえば都会的なイメージがあるんですけど、今作は表題の「1ドルの価値」のような南部(西部?)の話も多くて意外でした。
訳者あとがきによると、敢えてそういうイメージと違う作品も選んであるようで、この1冊だけでもいろんなタイプの話が読めるのでお得です♪
恋愛に関する話も多くて、相手のたった一言で思い悩んだり、両思いなのにすれ違ったりとか、一つ一つは本当に些細な出来事なんだけど、短編ならではのオチは秀逸。
個人的には「十月と六月」「心と手」「ミス・マーサのパン」「二十年後」が好きでした。
O・ヘンリーの作品は、細々と暮らしている人達の日常を覗き見てるような、現実の過酷さや風刺がありながらもあたたかい救いがあって、現代人にも十分通じる教えが込められていると思います。
この短さで人を泣かせる文才
そして何といっても代表作の一つである「最後の一葉」ですよね…!!!
もう~~~~これ本当すき(´;ω;`)
昨日これ読みながら泣いていたら夫にビックリされました(笑)
思い出しただけで胸がギュッてなるような、本当に傑作だと思います。
何がすごいってこれが短編であるということ。
たしかスティーブン・キングも言ってましたけど、心に響く作品を書くのは長編よりも短編の方が難しいんですよね。
こういうブログとかもそうだけど、長くなればなるほど自分の伝えたい事を全部書けるので、最後まで読んでもらえさえすれば書き手の意図はだいたい伝わります。
でも短編で読んだ人を泣かしたり感情を揺さぶるってめちゃくちゃ難しい事だし、どのお話もオチを読んでアッとなる瞬間の心地よさがある。
私は記憶にないんだけど「最後の一葉」は小中学校の教科書に入ってるんだとか…?
私の世代なのかそれより前か後か分からないんですが、機会があれば是非多くの人に読んでもらいたい一作だなと思います(*´ω`*)