前作『怪談新耳袋 劇場版』についてはこちら↓
こんにちは、みくろです。
先日、映画『怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション』を観ました!
映画「怪談新耳袋 劇場版 幽霊マンション」【TBSオンデマンド】
2005年公開。
久々の怪談新耳袋シリーズ、こちらの映画は初見でした!
ドラマ版でお馴染みの黒木芽以さん主演、今回はオムニバスではなく1本の長編ホラー映画です。
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とある古いマンションに引っ越してきた女子高生の愛美と父・充。
新しい住民を異様なまでに大歓迎する管理人と近隣住民たちに違和感を感じながらも、父と娘二人の生活がスタートした。
自分と同年代の女の子はいないと聞いていた愛美だったが、時折同じ年頃でセーラー服姿の女の子を目撃する。
更にこのマンションには必ず0時までに敷地内へ帰って来なければならないという規則があり…。
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登場人物もそこそこ多いんですが、一人一人にスポットが当たりながらも邪魔にならず、どのシーンも無駄がなくて観やすかった。
怖いばかりでなくちょっとコメディ寄りのシーンもあったりして、そういうメリハリも良かったです。
正直霊的に怖い場面は少ないんですけど、たまに挟む住人達の生活がとにかく不気味。
新耳袋シリーズが好きな方はもちろん、邦ホラー映画好きにもオススメの1本です♪
ネタバレあり感想・考察
※以下、ネタバレ含みます。
これ一応完結はしたけど、呪いは解けてなさそうというか、愛美ちゃんの分まで強くなってそうですよね…。
マンションの怨念に取り込まれてしまったのか、既に病んでしまっていたのか、最後のシーンを見ると完全なハッピーエンドとも言えず切ない。
父親や他の住人達は徐々に状況や感情が見えてくるのに、主人公である愛美ちゃんだけは最後まで本音が見えなかったところがうまいと思いました。
ずっと愛美ちゃんを中心にストーリーは進んでいたのに、彼女がどう思っているのか、何が辛いのか、どうしたいのか、最後のシーンまで本当に見えませんでしたね。
もちろん何かに苦しんでいる事は見ていて分かるんだけど、それが母親の死とか新しい生活とか、他人が想像できる範囲でしかなくて、本当の苦しみが見えてこないというのがすごくリアルに感じました。
行方不明の女の子がマンション内で死んでいるんだろうなというのは予想できましたが、それが愛美ちゃんとああいう形で繋がりを見せたのが悲しかったです。
父親だけがずっと怪異に遭遇しなかったのは、死んだ女の子が最も避けたい存在だったからなのかな。
想像以上に心に残る作品になりました。