こんにちは、みくろです。
先日、映画『ファンタズム』を観ました!
2014年製作。
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サラリーマンの圭一は、妻の恭子と娘のあみな、そして息子の拓海と暮らしていた。
拓海の合唱コンクールの日、仕事の都合で見に行けなくなってしまった圭一は、息子にバッジ型のお守りを渡す。
多忙で家族と過ごす時間がなかなか取れない圭一であったが、ある日家族で出掛けた際、不慮の事故で幼い拓海を亡くしてしまう。
残された家族はそれぞれの思いを抱えて生活していたのだが…。
控えめな演出ながらじわじわと影が忍び寄ってくるような、古き良きJホラーを彷彿とさせる映画でした。
驚かせるような演出もほぼ無く、どちかというとヒューマンドラマに寄っているので普段怖いのが苦手な人にもオススメ。
逆に怖いホラー映画を求めている人は物足りなさを感じるかも。
ストーリーもあまり捻りはないんですが、家族それぞれの視点で進んでいく構成は面白かった。
71分と短いので感情的な深堀りはそこまでないけれど、最後は切なさもあり、全体的に良作の印象でした。
ネタバレあり感想・考察
※以下、ネタバレ含みます。
誰が一番悪いってやっぱり圭一なのかなあ?と思うけど、家族愛がないわけではないし、全員がそれぞれを想っているからこそ辛い話でした。
夫婦で支え合っていれば乗り越えられたところを、圭一は仕事に、妻・恭子は降霊術に逃げ、やはり一番の被害者は子ども達ですよね。
正直一番かわいそうなのはお姉ちゃんのあみな。
拓海の件は不運が重なった上での事故だけど、あみなの場合は両親次第でこれからいくらでもフォローできるのに、放置気味で本当気の毒だった。
これがグレたりしていたらまだいいんだけど、必死に親のサポートに回ろうとしていて健気で…(;;)
オチ的に父親も失ってしまったわけだし、誰か一人でいいからお姉ちゃんのことも考えてあげて!とずっと思いながら観てました(良い友達がいたことだけが救い)。
話としてトンネル云々が必要だったかは微妙なところだけど、黄泉との繋がりという意味では視覚的にも分かりやすくて良かったのかな。
もう一度同じ死に方をさせねばならないというのがエグい。
ああなってしまった母親の責任を父親が取ったという形で終わったけど、これをハッピーエンドとはさすがに言えないかなあ…?バッドエンドでもないですけどね。
拓海が事故に遭った理由がめちゃくちゃ切ない…。
カーテンのシーンは怖かったです。